担当者なら知っておきたい!Monotypeのフォントライセンス

Monotypeのフォントは基本的に商用利用が可能です。Monotypeで許可されているフォントライセンスについて、また許諾の範囲外となる場合についてもわかりやすく解説します。

Monotypeのお問い合わせの中で特に多いのがフォントライセンスについてです。フォントベンダーによって許諾が違うため、また、FAQを参考にしても自身との使い方が本当に同じなのかわからず、迷ってしまうという方が多いように感じます。 
 
この記事では、基本的なMonotypeのフォントライセンスについて改めて確認できるような内容にしました。 
 
目次 

  1. ライセンスの種類
  2. 基本的な許諾される範囲(商用利用を含む)
  3. 商標登録 
  4. 許諾の範囲外となる事例
  5. その他のライセンス(サービス)

1. ライセンスの種類
ライセンスとしては、大きく7つに分けられます。 

  1. デスクトップ 
    ソフトを利用して制作するもっとも一般的なライセンス。MacやWindows PCにフォントをインストールして、デスクトップ環境で使用できるライセンスです。世界最大級のライブラリで幅広い言語領域をカバーしています。 
     

  1. Webフォント 
    フォントデータをホスティングするサーバーに置き、インターネットを通してフォントデータを読込み、Webページにフォントを表示させることができるライセンス。大きな利点としては、デバイスを問わず同じフォントが表示できることや、文字を拡大する場合でもきれいなまま表示ができ、読みやすいサイト作りができることなどが挙げられます。 
     

  1. 携帯アプリ/ゲームソフト 
    アプリやゲームに組み込んでご利用いただけるフォントライセンスです。対象タイトルの販促用途として、制作物や画像素材としての二次利用も可能です。アプリのインストル数に応じて価格が算出されます。(Adobe Animateへのダイナミックテキストや任意のテキスト入力をする場合) 
     

  1. 電子文書(Electronic Doc) 
    電子ブック(eBook)をWebサイトなどで配布、販売するときにご利用いただけるライセンス。タイトル毎に応じて価格が算出されます。 
     

  1. デジタル広告 
    HTML5 を活用したデジタルアド(Web広告)ライセンス。従来型のディスプレイ広告より、コンテンツ制作や差し替えが容易で、柔軟に展開できる点が特長です。インプレッション数に応じて価格が算出されます。 
     

  1. サーバー 
    サーバーにフォントをインストールして、書体をご利用いただける年間ライセンス。実装するフォント数等により費用が異なります。電子帳票やクラウドソリューションなど、サーバー側でのドキュメント生成やデザイン出力などを行う場合の年間ライセンスです。パートナー様経由でのご契約も可能です。契約は更新が必要で、買い切りはございません。 
     

  1. 組み込み 
    車載機器やウェアラブル機器、携帯電話、計測器、工業機器、プリンタなど電子機器やソフトウェアにフォントを組み込んでフォントを利用する場合のライセンスです。 

2. 基本的な許諾される範囲(商用利用を含む)
一般的なデスクトップライセンスの許諾される範囲をご説明します。 
出版、広告などのカタログ、商品パケージ、などを含む印刷全般(衣服等へのプリントも含む)、印鑑やスタンプ等の作成と頒布。または、バナーやロゴ制作、TV、動画へのテロップ、可変ではないデジタルサーネジなどにも追加ライセンスなしで利用が可能です。 

3. 商標登録について
弊社がライセンスするフォントを利用してアウトラインに変換したフォントを加工、ロゴを制作する場合、登録時に書体名を含まなければ登録が可能です。 

4. 許諾の範囲外となる事例
ここでは、よくあるお問い合わせの内容をもとにQA形式でライセンスについて説明します。 
 
Q. プリインストールされているフォントを利用したい 

A. PCにはMonotypeがライセンスしているフォントも多数インストールされていますが、このフォントを利用して商用利用される場合は、ソフトがライセンスしている企業の利用規約をご確認ください。お問い合わせをしても不明だった場合や、お問い合わせが難しい場合は弊社が運用するサイトからフォントのご購入をお願いします。 

Q. デジタルサイネージでの利用 

A. 画像やアウトラインへ変換されたものであってもフォントとして機能している(可変する)場合は、追加ライセンスのご購入をお願いいたします。 
 
Q. フリーで入手した、あるいは同じフォント名だがMonotypeがライセンスしているかわからないフォントの利用 

A. フォントファイルのコピーライトや商標をご確認ください。Monotypeがライセンスしていないフォントへのサポートは致しかねます。特にフリーフォントはライセンスされたフォントと比べて、文字が欠けていたり上手く機能しないといった不具合が多傾向があります。ライセンスされたフォントのご購入をおすすめいたします。 

5. その他のライセンスとサービス
Monotypeでは、豊富な既存ライブラリから特定のアルファベットや数字などのデザイン変更、もしくはブランドコンセプトにマッチした企業独自のオリジナルフォントをカスタム制作いたします。また、既存の和文書体を利用しているがこれに(企業のブランドに)合った欧文書体を探して欲しい・相談したいといったご要望にもお応えしています。 

MyFonts :フォントの販売サイト(英語)
Monotype Fonts :フォントのライセンスやプロジェクトの管理を一元化できるサブスクリプションサービス(英語)

今回は、難しいライセンスについて、基本的な内容のお話ししました。少しでもお役に立てれば幸いです。これらの内容を含むFAQもあわせてご参照ください。FAQページでも解決できない場合は、お問い合わせよりご連絡をお願いします。