小林章
クリエイティブ・タイプディレクター
Shorai™ Sansは、Avenir® Nextの造形的要素を取り入れてデザインされたジオメトリック・サンセリフ体で、たづがね®角ゴシックに続くMonotypeの日本語書体です。書体の品質の高さが認められ、日本タイポグラフィ年鑑2023 タイプデザイン部門 ベストワーク賞、Red Dot Award 2022 の Brands & Communication Design 部門においてRed Dot Award、2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。
Between™は、3種類のトーンを持つ書体です。それぞれ見た目は異なりますが、共通しているのは人間的な味わい。Betweenで組んだテキストにはやさしさと親しみやすさがあります。
工業的でニュートラルな印象のDIN Nextは、現代のグラフィックデザインでは不動の人気を誇ります。このDIN Nextに新たにDIN Next Slabが加わったことで、デザインの可能性が一段と広がりました。
In his words.
欧文書体の国際コンペティションで2度のグランプリを獲得して 2001 年よりドイツ在住。有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏との共同での書体開発のほか、Monotype日本デザインチームが開発して2017年に発表された同社初の日本語書体「たづがね角ゴシック」のディレクションを担当した。欧米、アジアを中心に講演やワークショップを行うほか、世界的なコンテストの審査員も務める。2022年にType Directors ClubのTDCメダルを受賞。
小林は、1983年から1989年まで株式会社写研で日本語書体デザインに携わった後、1989年から約1年半、ロンドンでカリグラフィやタイポグラフィを学んだ。1990年に帰国後、有限会社字游工房で日本語書体ヒラギノ明朝・ヒラギノゴシックの書体制作に参加。1993年から1997年まで株式会社タイプバンクで同社の日本語書体の欧文部分をデザイン。その後フリーランスとして独立、欧文書体を発表し国際コンペティションで数々の賞に輝く。2001 年にドイツに渡りモノタイプ(当時ライノタイプ社)のタイプディレクターに就任、以後現職。自身のオリジナル書体の制作のほか、有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同での書体開発、 企業制定書体の開発を担当している。
Studio releases.
Shorai™ Sans
たづがね角ゴシック
Between™
DIN Next®
約1世紀前に誕生して以来、DINは人気を集めながらもウェイトや字幅の種類が少なかったこともあり、実用性に乏しい書体でした。時代を超えた魅力を放つDINですが、現代のデザインニーズを満たすにはアップデートが必要でした。これに応えて生まれたのが、汎用性が高く、飽きのこないサンセリフ書体、DIN Nextです。
クラシックな姿から現代の新たな定番書体へと進化したDIN Nextは、LightからBlackまで7ウェイトあり、それぞれにItalicとCondensedが用意されています。ファミリーには4ウェイトから成るDIN Next Roundedもあるので、表現の幅はもちろん、重要な使い勝手の面でも魅力が高まりました。DIN Nextにはスモールキャップ、オールドスタイル数字、上付き・下付き文字、異体字なども用意されています。